作文が苦手という小学生は、多いのではないでしょうか?小学校の授業を受けているだけでは作文の書き方はうまくならないので、授業とは別に作文を書く練習が必要です。 そこで、小学生の作文力を上げるための大事なポイントやコツについて、作文の書き方を例文つきでわかりやすく解説します。本記事を参考にして練習すれば、作文力がアップするでしょう。
作文の前に書きたいことをメモしておくとスムーズ
作文を書く際には、いきなり書き始めても何を書けば良いかわからないため書き進めるのは難しいです。何を書きたいのかをまとめ、その中から一番書きたいテーマは何かを決めましょう。 まずは、書きたいテーマを一つに決めてください。複数のことを書くのは最初のうちは難しいので、例えば「一番好きな遊びのおにごっこについて」など一つだけテーマを決めます。そして、おにごっこがなぜ好きなのか、どのように遊ぶのかなど書きたいことをメモしておきましょう。 これで、作文を書く準備ができました。あとは、これからご説明するポイントに従って作文を書いていくだけです。また、タイトルも最初に決めるのではなく、書き進めていくうちに自然とタイトルが決まってくるのであとにした方がおすすめです。
これだけで小学生の作文力は上がる!文を書く時の7つのポイント
作文力を上げるために重要な7つのポイントについてご説明します。①4段階構成で作文をする
作文を書くために大事なのは、「4段階で書く」ことです。 4段落とは、以下のとおりです。- ・1段落目:はじめ⋯⋯これから書く内容を簡単に説明する
- ・2段落目:真ん中の1⋯⋯テーマについて内容を書く
- ・3段落目:真ん中の2⋯⋯テーマについて内容をもう一つ書く
- ・4段落目:まとめ⋯⋯最後に言いたいことをまとめる
ぼくが一番好きな遊びは、おにごっこです。 ・2段落目:真ん中の1
なぜおにごっこが好きかというと、走るのが好きだからです。 おにになったらどうやってつかまえるか考えるのが楽しいし、おにからにげるのもスリルがあってとても楽しいです。 休み時間になったらみんなで校庭に集まり、毎日おにごっこをしています。 みんなで夢中になっておにごっこをするので、あっという間に休み時間が終わってしまいます。 ・3段落目:真ん中の2
普通のおにごっこだけではなく、けいどろも好きです。 けいどろとは、けいさつチームとどろぼうチームに分かれて遊ぶおにごっこです。 けいさつチームはどろぼうチームをつかまえてけいむしょに入れます。 どろぼうチームが全員つかまってけいむしょに入ったら、けいさつチームの勝ちです。 どろぼうチームはつかまった仲間にタッチすれば、仲間を助けられます。 でも、けいさつチームはけいむしょの前でみはっているので、どろぼうチームが仲間を助けようとけいむしょに近づくとすぐにつかまってしまいます。 だから、どろぼうチームはおとりになってけいさつチームをおびきよせなければなりません。 ただ追いかけたりにげたりするだけではなく、仲間同士で協力しないと相手チームに勝てないところがとてもおもしろいです。 ・4段落目:まとめ
おにごっこは、いろいろな遊び方で遊べるとてもおもしろくてドキドキ、ハラハラする遊びなので、ぼくは大好きです。 ―――――――――――――――――――――――――
②一文を短くする
一文を長くしてしまうと文章を書きにくい上に、読んでいる人から見てもわかりづらくなってしまいます。そのため、一文を短く切って書くと書きやすくなります。③文末を同じ言葉で何度も繰り返さない
「~です。~です。~です。」のように、文末を同じ言葉で何度も繰り返すと、面白みのない文章になってしまいます。そこで文末の書き方を変えて変化を持たせると、読みやすくなりますので意識しましょう。
④主語・述語関係をわかりやすくする
文章では、主語「誰が、何が」と述語「どうした、どうなった」が大事です。 例えば、次の文章はそれぞれ主語が違います。 『けいさつチームはどろぼうをつかまえてけいむしょに入れます。』 『どろぼうチームはけいむしょにつかまった仲間にタッチすれば、仲間を助けられます。』 主語をはっきりさせないと、「けいさつチーム」の話なのか、「どろぼうチーム」の話なのかがわからなくなってしまいます。⑤話し言葉・書き言葉を使い分ける
話し言葉と書き言葉はきちんと使い分けましょう。作文の地の文章は、「~です。~ます。」のように書き言葉に統一します。 実際に人が話したセリフは、「」(かぎかっこ)で囲って書きましょう。 『すごいムズイ』 『めちゃやばい』 などは、話し言葉なので作文では使いません。 以下のような書き言葉で書きましょう。 「とても難しい」 「とてもおもしろい」 「とても悲しい」⑥接続語・指示語を少なくする
文章と文章をつなぐ「接続後」や「それ、あれ」などの「指示語」を使いすぎると、文章がわかりにくくなるので少なくすることも大事です。 接続詞には、「そして、だから、でも、しかし、それから、では、なぜなら」などがあります。接続詞が多すぎると、次の文章のようにとても読みにくくなってしまいます。 『ぼくはお菓子が好きです。そして、ジュースも好きです。なぜなら、甘くておいしいからです。でも、野菜は好きではありません。それから、キノコも嫌いです。なぜなら、苦くておいしくないからです。』 全部の文章に接続詞がついていると、とても読みにくいことがわかります。 『ぼくはお菓子とジュースが好きです。甘くておいしいからです。でも、野菜とキノコは嫌いです。苦くておいしくないからです。』 このようにある程度文章をまとめて、最低限の接続詞にすれば読みやすくなりました。 「あれ、それ、これ」や「あの、その、この」などの指示語を使いすぎても、文章がわかりづらくなります。 『ぼくは友だちに宇宙の本をプレゼントしました。その友だちは宇宙が好きだからです。あとでその友達にあの本は面白かったか聞きました。すると、その友達はあの本はとても面白かったと言ってくれました。ぼくはその本をその友だちにあげてよかったと思いました。』 この文章を、以下のように指示語を省いた文章にしてみましょう。 『ぼくは友だちに宇宙の本をプレゼントしました。友だちは宇宙が好きだからです。あとで友達に宇宙の本は面白かったか聞きました。すると、とても面白かったと言ってくれました。ぼくは宇宙の本を友だちにあげてよかったと思いました。』 このようにできるだけ指示語を使わないようにすればで、文章がより読みやすくなります。⑦形容詞に頼りすぎず、具体的な状況を書く
形容詞で物事を表すと、具体的にどのような状況なのかわかりづらくなります。 例えば、次の二つの文章はどちらがわかりやすいでしょうか? 『校庭には多くの友達が集まっていました。』 『校庭には20人くらいの友達が集まっていました。』 形容詞ではなく具体的な状況を表す言葉を使った方がわかりやすい場合は、具体的に説明しましょう。作文を書き終えたら必ず全体を見直そう
作文をすべて書き終えたら、必ず全体を見直しましょう。ここでご説明した大事なポイントを確認しながら直すことで、もっと読みやすい文章になります。
- 4段階構成で作文をする
- 一文を短くする
- 文末を同じ言葉で何度も繰り返さない
- 主語・述語関係をわかりやすくする
- 話し言葉・書き言葉を使い分ける
- 接続語・指示語を少なくする
- 形容詞に頼りすぎず、具体的な状況を書く
まとめ
本記事では、作文の書き方の大事なポイントについてご説明しました。まずは、この記事でご紹介したポイントのとおりに作文を書いてみてください。 何度か書いて練習することで、作文を上手に書けるようになるでしょう。ただし、作文がどうしても苦手で練習してもうまくいかないという子どもは多いです。 BRESTグループでは小学生「目玉講座」として、「作文講座」を提供しています。 書かされる作文ではなくすらすら楽しく書けるようになるようにするをモットーに、 4つのポイントを重視しております。- 毎日練習とフィードバッグを繰り返すことで、書くことに抵抗をなくします
- いきなり書かせず、一緒にネタづくりをするので楽しく書けます
- 作文添削指導のプロから適切なアドバイスがもらえます
- 書くことが好きになり、記述問題・説明問題に強くなります