「学童だけで、子どもの勉強量は足りるのか」という疑問を持つ保護者は少なくありません。
加えて、近年の公立学童においては、希望者全員を受け入れられないケースもあり、たとえ申し込んでいても入れない場合もあります。
そして、子どもの学習を見てもらえる安心感もあるため、「学童の代わりに塾に行かせよう」と考える保護者も多いのです。
この記事では、塾と学童の違いや、それぞれのメリット、注意点などを解説していきます。
【結論】学習塾は学童代わりになるが、得られるメリットは異なる

学習塾は、「子どもを預かる」という面では学童の代わりになるものの、通うことで得られるメリットはそれぞれ異なります。
学童では、放課後にすぐに通うことを前提としており、子どもの安全を守るような「居場所」となります。
学童での子どもの過ごし方としては、遊びや生活サポートなどが中心であり、勉強を目的とした場所ではありません。
また近年、日本国内における共働き家庭は増加しているため、公立の学童は「希望しても入れない」こともあり得ます。
実際、こども家庭庁の調査によって、学童を希望していたものの、利用できなかった児童は17,686人となっています(令和6年5月1日時点)。
また、利用できなかった児童数(待機児童数)は、対前年1,410人増加し、17,686人となっている。
加えて、子どもの学習面に不安を覚える親も多く、塾を学童代わりに使うご家庭も増えているのです。
塾では、学年に応じたカリキュラムがあり、学習指導に特化しています。
そのため、「小学生のうちに勉強習慣を身につけてほしい」「子どもの学力を底上げしたい」と考えているご家庭では、塾を選ぶことが多いのです。
このように、学童は「安心できる放課後の居場所」、塾は「勉強もできる居場所」の役割があり、得られるメリットは異なるといえます。
学童と塾の役割を比較

塾は「学童の代わり」になる場合もあるものの、すべての役割をカバーできるわけではありません。
一方、学童だけで、塾の役割のすべてに対応できるわけではありません。
- 学童の役割
- 塾の役割
以下から、それぞれの役割を解説していきます。
学童の役割
学童は、保護者がいない時間であっても、子どもが小学校を終えた後の数時間を「安全に過ごせる居場所になる」という役割があります。
たとえば、小学校低学年の子どもにとっては、一人で留守番をするのは難しい時期です。
そういった子どもが一人で留守番をするには早い時期に、親が仕事を終えて迎えに来るまでの間、見守ってくれるのが学童の特徴です。
公立の学童では先生が勉強を教えることは少なく、わからないところを見守り、サポートする程度にとどまります。
このように、公立の学童は勉強する姿勢を求めるような場ではなく、「子どもが安心できる放課後の居場所を作る」というのが役割だといえるでしょう。
なお、一般企業や団体が運営している民間学童では、勉強に加え、英語に特化したカリキュラムや送迎など、独自サービスがある場合もあります。
塾の役割
塾の役割としては、学校の授業内容の予習・復習、苦手科目の対策など、「学習指導に特化している」というものがあります。
たとえば、小学生向けの塾では、算数や国語のような学力の基礎となる科目について学習したり、苦手科目のフォローを行ったりしています。
また、塾での勉強に加え、宿題の進め方やノートの取り方など、勉強全般のサポートを受けられる場合もあるのです。
加えて、中学受験を検討している子どもに対しては、合格するために必要になる応用力や問題演習などを通じてサポートしていきます。
このように、塾では「生徒が学ぶことに集中できる環境を作る」という役割があります。
塾を学童代わりに選ぶメリット

塾を学童の代わりに選ぶメリットとしては、次のような点が挙げられます。
- 勉強に特化しているから成績が上がる
- 親子面談のある塾なら、子どもの様子もわかる
- セキュリティー面でも安心できる
以下から、順番に見ていきましょう。
勉強に特化しているから成績が上がる
塾を選ぶメリットとしては、学習指導に特化しているので成績が上がりやすい点が挙げられます。
学童では、基本的には学習指導は行われないため、子ども自身で勉強を進めていくスタイルです。
一方、塾は子どもに勉強を教える場であるため、つまずきや苦手分野に対し、しっかりサポートしてくれます。
親子面談のある塾なら、子どもの様子もわかる
親子面談を設けている塾では、外での子どもの様子がわかるというメリットがあります。
保護者が普段見ることのできない、家族以外の第三者から見た「うちの子」の様子を把握できるからです。
たとえば、「集中力が続くようになってきました」「苦手な問題にも諦めずに取り組んでいます」といった、外での子どもの姿を教えてもらえます。
セキュリティー面でも安心できる
学童代わりに塾を選ぶと、セキュリティー面でも安心であるというメリットがあります。
塾では大人である講師が授業を担当しており、万が一のことが起きたとしても迅速に対処し、保護者へ報告できるからです。
また、塾によっては防犯カメラが設置されていることもあります。
そのため、子どもの防犯・安全面を気にされている保護者にとっても、塾は安心して子どもを預けられます。
塾を学童代わりに選ぶときに確認したいポイント

塾を学童の代わりにする際に確認したい点として、次のポイントが挙げられます。
- カリキュラムの内容
- カリキュラムの時間帯
- 親子面談の有無
- 教室の立地や通いやすさ
- 費用負担
以下から、順番に解説します。
カリキュラムの内容
子どもを塾に通わせるなら、カリキュラムの内容を確認しておきましょう。
塾によっては、小学校高学年向けの中学校受験コースが中心であったり、最初から難しい内容を取り扱っていたりする場合があるからです。
資料を取り寄せてカリキュラムの内容を把握したり、無料体験授業に参加したりするなどして、確認してから塾を決めましょう。
加えて、子どもが小学校低学年の場合には、まずは「勉強は楽しい」と思えることが重要です。
低学年のうちから塾に通う際には、カリキュラムに低学年向けの補習や学習サポートが含まれているかを確認しましょう。
わたしたちブレストグループでは、小学校4〜6年生が対象の「Foster一斉コース」と、小学校1〜6年生を対象とした「FosterTTコース」を設けています。
そのため、小学生の学年に合った授業を提供することが可能です。
カリキュラムの時間帯
塾を学童代わりに使う際には、カリキュラムの時間帯を確認しましょう。
塾の授業開始の時間によっては、学童のように放課後すぐに子どもを預かってもらえるわけではなく、空白の時間ができてしまいます。
そのため、子どもが通うコースは何時から行われるのか、授業の開始時間が遅い場合には始まるまで自習室を使えるのかという点を確認しておくとスムーズです。
また、塾に週に何回通うのかや、曜日などのスケジュールも大切です。
子どもの他の習い事と重ならないか、曜日が調整できそうかなど、ご家庭のライフスタイルに合っているか確認しましょう。
このように、子どもを学童代わりに塾に通わせる際には、ご家庭の生活リズムに合わせて、無理なく続けられる時間帯・頻度であることがポイントです。
親子面談の有無
学童の代わりに塾に通う際には、親子面談の有無を確認しましょう。
塾での勉強態度は、親子面談がなければ把握しにくいからです。
そこで、面談がある塾を選べば、子どもの学習態度や苦手・得意科目を教えてもらえます。
勉強に対する子どもの態度がわかれば、家庭学習に力を入れたり、学習方針を調整したりすることで、成績を伸ばせます。
教室の立地や通いやすさ
塾を選ぶ際には、教室の立地や通いやすさを確認し、自宅や小学校から通えそうかを調べましょう。
カリキュラムがどれだけ良くても、通いにくい場所にあると続けるのが難しいといえます。
また、徒歩圏内であっても、車の交通量が多い場所に塾がある場合には、送迎の必要があります。
そのため、保護者が送迎するか、塾の送迎サービスを利用できるかなどを事前に確認しておけば、無理なく通えるでしょう。
費用負担
学童代わりに塾を選ぶ際には、費用がどれくらいかかるかを確認しましょう。
地域によって差はありますが、公立学童の利用者の負担は月額4,000〜8,000円程度となっています。
また、塾の場合には回数やコースによって費用は異なり、一般的には月に1.5〜3万円程度です。
そして、民間学童の場合には、受けるサービスによって料金は異なり、平均で3〜5万円程度とされています。
塾は、学習面と子どもの預かりを兼ねる観点から、学童とは違った付加価値があります。
費用はあくまで目安とし、ご家庭の予算に合うかを踏まえて、塾に行くかを考えましょう。
塾には独自の割引制度もある
塾によっては、独自の割引制度を設けているところもあります。
たとえば、長く通っていれば割引になる制度や、兄弟が通っていれば割引になる制度など、仕組みは塾によってさまざまです。
そして、わたしたちブレストグループも、長期在塾割引制度や兄弟姉妹割引制度を設けています。
また、授業料が1人分無料になる制度の双子割制度も設けています。
そのため、費用の負担を減らしたうえで、お子さまの成績を伸ばすお手伝いができます。
塾を学童代わりにするときによくある質問

塾を学童の代わりにするときによくある質問として、次のようなものがあります。
- 学童から塾に切り替えるベストなタイミングはいつ?
- うちの子に合っている塾なのかは、どうやって確かめればいい?
- 学童と塾を併用するメリットやデメリットはあるの?
以下から、順番に見ていきましょう。
学童から塾に切り替えるベストなタイミングはいつ?
子どもが小学校4年生になったうえで、勉強に前向きになったり、ご家庭の生活リズムが安定したりするタイミングがベストといえます。
小学校低学年では、放課後の時間に一人でお留守番は難しいため、学童で生活のリズムを整えるのが先です。
そこから、「家で宿題をできるようになった」「先生の話を落ち着いて聞けるようになった」という段階になったら、塾に切り替える1つの目安です。
また、小学3年生以上になると学習内容が徐々に難しくなり、子どもによって学習の理解度に差が出てきます。
そのため、子どもの学習面のサポートを取り入れた場合にも、小学校4年生になったタイミングで塾に通えば、学習対策にもなります。
このように、学童を塾代わりにしたい場合、小学校4年生に上がったタイミングで、切り替えるのがおすすめです。
うちの子に合っている塾なのかは、どうやって確かめればいい?
実際に通ってみないとわからない部分はあるものの、体験授業や教室見学で教室の雰囲気を確かめてみましょう。
塾を選ぶ際には、カリキュラムや費用なども重要です。
しかし、カリキュラムや費用以上に子どもが通いたくなる雰囲気の塾であるか、講師の質に問題ないかの方が重要です。
具体的には、体験授業に参加して、教室の雰囲気がピリピリしすぎていないかを見てみましょう。
また、講師が一方的に授業を進めるスタイルで、生徒たちのやる気が損なわれていないかも重要です。
そして、講師の質としては、先生が子どもの理解度に合わせて一人ひとりに向き合っているか、生徒に質問しながら進めているかなどを確認しましょう。
学童と塾を併用するメリットやデメリットはあるの?
学童と塾を併用することで、子どもの放課後の居場所と学力のサポートができるメリットがある一方で、負担は大きくなるデメリットがあります。
たとえば、放課後に学童で過ごした後に、夕方から塾に通う場合、塾の授業時間に合わせられるというメリットがあります。
また、塾が週1〜2回程度であれば、学童と両立するのも難しくありません。
一方で、学童と塾を併用するデメリットとしては、子どもの疲れやストレスです。
子どもによっては自由時間が減ってしまうことに対して、強いストレスを感じる子もいます。
また、勉強自体があまり好きではない子にとって、学童と比べ塾は遊び要素が少なく退屈な場所になってしまうこともあります。
塾を退屈な場所と思ってしまうと、学童との気持ちの切り替えができず、成績が伸びにくいものです。
学童と塾の併用を考えるときには、子どもの負担が大きすぎないかに気を配りましょう。
塾を「学童代わり」にした家庭の声

実際に、塾を学童代わりにしたご家庭がどのように感じたか、ネット上の保護者の声をご紹介します。
| 小学校3年生の子を持つ親で、現在はフルタイムで勤務しています。 学童が3年生までなので、「塾を学童代わりにしたい」と考えて見学に行きました。 しかし、思った以上に勉強の負荷が高く、親であるわたしの方が不安を覚えました。 子ども本人は塾に通うことに前向きな様子であるものの、通わせて大丈夫なのか悩んでいます。 |
| 小学3年生の息子を学童代わりに塾に通わせていました。 放課後の居場所として塾に通い始め、アンケートや面談を通じて、自然と中学受験の話になっていきました。 すると塾の方から「早めに受験コースに入れば、席を確保できます」と言われて、そのまま中学校受験をする流れに。 まさか自分の子どもが中学校受験をするとは想定していなかったため、驚いています。 |
どちらの家庭も、学童代わりに塾を使うことに不安と期待が入り交じっている様子がうかがえます。
ご家庭によって状況は異なるため、子どもと話し合って納得した上で塾に通わせたり、難しいようであれば学童を利用したりしましょう。
塾なら学童代わりになるだけでなく、勉強もできる!

ここまででご紹介した通り、塾と学童は役割が異なり、得られるメリットは異なります。
すべてのご家庭にとって塾は学童の代わりにならないものの、安心できる放課後の居場所という意味では、学童の代わりになるといえます。
そして、塾は放課後の居場所という役割に加え、勉強もできるというのが塾の特徴です。
わたしたちブレストグループでは、小学生を対象に「Foster一斉コース」と「FosterTTコース」を設けています。
小学校の授業対策はもちろんのこと、中学生以降の勉強を見据えた指導を行っています。
また、ブレストグループの講師は全員が正社員。
専門性と責任感を兼ね備えた講師が授業を担当するため、小学生であっても安心して塾に通える仕組みとなっています。
もし、ご興味があれば、お気軽にお問い合わせください。











